映画刀剣乱舞-黎明-感想

 見てきました。いやー最高だった。つまりここにあるのはべた褒めの感想ばっかです。
 惜しいところも確かにあったんですが、総合して百点満点中五億劾点って感じでした。
 以下ちょこちょこ感想。

○ストーリー全体
 すっごく良かった。琴音と三日月宗近を中心に何を見て何を感じていくのか。今まで物の声を「ノイズ」だと感じていた琴音が三日月宗近と出会い、「物」に明確な人格と心を感じるようになって、親友の異変をきっかけに事態に巻き込まれていく……
 たとえ親友を脅かされていてもすぐには殺せと言えない琴音の善良さと、弟のためならば「見知らぬ人(ここすごく重要)」を犠牲にする事もいとわない伊吹のエゴ。完全に仕事に徹している各務の存在もあってここら辺の対比がすごい効いてました。
 それまで疎んでいた物の声も人が身近にいた心があったからだという琴音の訴え。これは構図は違えど伊吹も同じなんですよね。伊吹もまた弟を失った悲しさに暮れるあまり、弟と過ごした幸せな日々を軽んじてしまった。だから伊吹は目を覚ますことが出来た。
 全体としてキャラの掘り下げが薄いなーという印象はあるんですが、これは歴史そのものなわけですよね。全体の大きな流れが歴史、個はその中の一部に過ぎない。だから軽んじていいのかといえばそうではない。個があるから全が構成される……
 歌にしなければ思いは残らないんですよ。うおー。

○三日月宗近と琴音
 二人が主格なのも納得の内容でした。物の声をノイズとして疎んでいた琴音が、三日月宗近との交流を通して物とは何か、心とは何か、歴史とは何か……そういう事を考えていく。
 感受性と共感性が高くて根が善良な琴音は三日月の願いを断れないし、友達を諦められないし、伊吹の境遇にも瞬時に共感して弟の姿を幻視してしまう。だからこそ伊吹があそこまでするに至った弟の思い出も理解出来た。
 三日月が常に踏み込みすぎない感じだったのも良かったですね。抹茶ラテマキアートを飲むシーンで琴音に山姥切国広を探す手伝いをしたいと頼みたくてもまだ出来なくて、恐らくそこまで巻き込めるかまだはかりかねてて、もう一杯欲しいと誤魔化す姿とかとても良かったです。
 あとウィンクな。ああやって洗脳出来るんだ……すごいな天下五剣って……まあイケメンがウィンクしたら大抵のことはどうでもよくなるよな……

○伊吹と山姥切国広
 思いを奪われながらも主の願いを叶えるために動く山姥切国広。弟の死を受け入れられず時間遡行軍に唆されるまま人の思いを集め続けた伊吹。「弟を救いたい」という願いが真だから国広君はずーっと伊吹のために動いてきたし、伊吹をそばで見てきたからこそ「弟がいない世界なんてどうでもいい」という伊吹の叫びを「それは本当の願いじゃない」と否定した。そんな国広君だから伊吹は「俺を斬れ」「俺を信じろ」と命ずる事が出来た。
 この二人の関係性、いいですよね。刀剣男士としての使命を喪失しながらも自分のやるべき事として主の願いを叶えると動いた国広君。現実を正しく認識出来ない中でも弟の事を思い続けた伊吹。
 エピローグで恐らく民生委員か何かに付き添われて美術館に三日月宗近を見に来ていたシーンも良かったです。あそこで琴音と関わらなかったのもとても印象的で良かったです。お互い住む世界や歩む道は違っても同じ物を見て何かを感じたんだっていう。

○実弦とヘし切長谷部
 多分開始前一番話題をかっさらってた人達。
 主のために現代に来たけど主を心配するあまり焦りが強く出ていた長谷部に弁当食わせようとするギャルすっげー良かったですね。重くなりがちな空気も軽くしてくれて良かったです。
 実弦の順応性高いな、教養もなんか高いな……って思ってたら黒田家に縁があるかもしれない人物だったと最後に明かされてすっげー良かったです。長谷部をすぐ受け入れてた風だったのもそれがあるのかも。全体として一番良い空気吸ってた気がする。

○各務と山姥切長義
 長義、いちいち動きやポーズがかっこよくてすごく良かった。全シーン額縁に入れられる。感想が「美しい」「かっこいい」しかない。でも仕方ないと思う。本当に美しくてかっこいい政府所属本歌山姥切だった。
 窓際族で血税泥棒と言われてもずーっと職務に忠実な各務すごく良かったです。同僚に揶揄されても顔に出さず、他の仮の主達にもすっとお茶を出して、長義がやられても動揺を表に出さず避難誘導する。そんな各務が明確に感情を出したのが「長義が戻ってきたところ」と「長義の去り際、言葉をかけられたところ」だったのがすごく良かったです。
 この仕事に忠実に動いてる各務がいたから琴音や実弦、伊吹の激情も際だってて良かったなーって思いました。

○倉橋と源氏兄弟
 源氏兄弟を神として敬う神職と「それが当たり前」みたいな顔してる源氏兄弟すっげー良かったですね。二振り同時に仮契約出来る辺り倉橋も霊力強いんだろうなーって。移動中のスーツ着た倉橋さん良かったです。

○藤原道長と安倍晴明と他平安の人達
 好き……わたし道長様好きなんですよ……目のクマが濃いところとか激務の中がんばってるんだなって分かって良かったです。あと久々に悪役安倍晴明も浴びれて良かった。
 頼光とその四天王他も良かったですね。「鬼はいない」と分かっていながら「鬼退治」に向かい、仕事として人を斬る。殺しを楽しんでたっぽい人達がほぼいなかったのも良かったです。

○特別出演刀剣男士の皆さん
 いやー最高にテンション上がる展開でしたね。人々の思いが取り戻されて未来の審神者達が起き上がったから刀剣男士も送り込める。
 個人的には倶利伽羅江に「誰よその江!!!!!!」ってなりました。まだステは履修途中なんですよ。ステ限定江がいるとは聞いてたけどまさか出るとは思わないじゃん。わたしの江派がスクリーンに……篭手切君、見てるか……現代に君の親戚が……
 あとミュの石切丸さん! 出てくれて本当に色んな本丸から来てるんだって実感してすごく良かったです。あそこの情報量の多さ、とんでもないから見逃しちゃうというか言われないと流しちゃうかも。

○殺陣
 めっちゃくちゃかっこよかった!
 普段はミュとアニメを中心に摂取してるんですがそれだとあんまり見られないアングルや動きもあって毎回「かっこいー!」ってなってました。
 最後の刀剣男士大集合! いざ大乱闘! ってところでも皆それぞれの動きしてて最高でした。
 あと舞台の殺陣ってどうしても当てない感じになっちゃうわけですがわりとズバズバやっててそれも良かったです。最高。
 個人的には一期一振の大きな動きはせず力だけでぶったぎるっていう感じが特に好きです。

○広告
 見ました? 刀剣乱舞が劇場のダイスクリーンで広告出してたの見ました?
 見終わってから「あの広告すごく重要じゃん!」ってなりました。ほら新規審神者キャンペーン予告してたでしょ。刀剣男士大集合のところで「皆審神者になる素質がある」みたいな事言われてたでしょ。審神者は特別な才能を持つ者だけがなれる……と皆思っていたわけですが(我々も含めて)でも実はそうじゃないっぽい事が示唆されるんですよ。
 三日月が「あまり姿を見せ過ぎればお互いに弱る」って言ってて、長義が「記録の量が段違いだから改ざんしにくい」って言って、だからこの時代を改変するのは難しい、今後のためにもあまり目立ちたくないって話になってた。けど実弦が写真撮りまくってたり、琴音が三日月達を認識したり、一般市民が刀剣男士を目撃したり。そういう「未来に近い今の人達が刀剣男士を認識する」事でより多くの刀剣男士が転移出来て力を振るえたのかなーって。
 そこに最初の広告。わたし達は誰もが皆審神者になれる。あそこが個人的に一番テンション上がったかもしれない。

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